第1075号 祝!ヒグチ鋼管、日本でいちばん大切にしたい会社大賞受賞!!

第1075号 祝!ヒグチ鋼管、日本でいちばん大切にしたい会社大賞受賞!!

2014年、それまでの集大成として、そして、それからの職業人生のすべてを賭ける一心で、「人本経営実践講座」を企画、開講いたしました。

苦節10年、遂にとうとう人本経営実践講座の受講企業から幸せ軸経営の公的顕彰制度として最高峰の「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」に輝く会社を世に輩出いたしました。

その会社は、人本経営実践講座大阪2期生、ヒグチ鋼管株式会社さんです。いい会社の頂点に足かけ9年で登りつめていかれました。誠におめでとうございます。本当に感無量で、人本経営の伝道をしてきて、これに勝る喜びはありません。えも言われぬ達成感を味わさせていただいております。

受賞までの経緯

同社を率いておられる樋口浩邦社長との出会いは、大阪のヘッズさんと弊社で共同発起した人本経営を世に広めるためのコミュニティGCC(グッドカンパニークラブ)に参加されたことがきっかけでした。その後、拙著「人本経営」を読了してくださり、業績軸から幸せ軸へ経営方針を改めることを決意して行動に移されました。そして、2016年、人本経営実践講座大阪の2期生として右腕の小川さんという幹部と受講し、真摯に学びを実践していかれました。

目に見えることから、社員の心に届ける

いきなり幸せ軸の経営を実践するといっても、それが風土として形成していくまでには、相応の時間を要すことは言うまでもありません。そこで同社では、幸せ軸の経営に舵を切ったというシグナルやサインを示すために、人を大切にしていきたいという思いを手当や福利厚生の充実という形にしていきました。例えば、『家族を大切にしていこう』と考えたなら、義務教育中の子がいる社員を対象に「こども手当」や「出産祝い金」を新設する、などです。もちろん現状の企業体力からして出来ることを実践していくわけですが、経営者として精一杯、社員を大切にしていきたいということを行動に変えておられると感心をしたものです。この事例から、人本経営初期の段階では、こうした制度面の充実も思いのほか効果を発揮するものだと当方も学ぱされました。

功を奏した理念採用の実践

幸せ軸に舵を切ったならば、求人募集でそのことを訴求すると思わぬ採用効果がありますよ、人本経営実践で即効性を感じられる良い点という教えを素直に聴き入れていただき、同社では、マイナビなどの求人広告では「幸せ軸のヒグチ鋼管へようこそ」と切り出し、こう求職者に呼びかけました。

「弊社は2016年5月から社員とその家族の幸せを第一に考える『人本経営』に取り組んでいます。お客様第一主義の前に社員とその家族が幸せでなければいけない。そんな社風に共感していただける前向きな方の応募をお待ちしています。」こういう打ち出しは本気でなければ出来るはずもありません。

採用で劇的な人本効果が現れた

その効果は強烈でした。それまでの求人募集ではほとんど反応がなく、ようやく1人採用できるかどうかだった状態がこの求人広告で応募数が様変わりし、なんと10人もの採用をあっという間に実現したのです。しかも、幸せ軸に共感してくる新人ばかりで一気に社風をよくしていく流れが加速していきました。そして、期待して入社してくる新人たちに対面すると、ますます人本経営の実践への傾倒は力強くなっていきました。これも理念採用の効果です。

次世代リーダー候補の社員を毎年3~4名ずつ人本経営実践講座へ9年連続で送り出してくれています。社員の半数近くは人本経営が何たるかをしっかりと理解して日々の仕事で反映させることが企業文化として根付いていきました。採用はさらに充実し、新卒採用でも優秀な学生の確保を実現できるようになりました。また提案型営業から傾聴型営業へと顧客との関係性の質を高め続けた結果、業績も売上高では2016年の19億円から2024年現在30億円と1.5倍強と増収増益を遂げています。直近3年間は過去最高業績を更新し続けています。実践後5、6年で結果の質にも良い変化が反映されてきました。

学びの深いヒグチ鋼管の人本経営についてのベンチマークは、次号へと続きます。

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