今、日本にどれだけ人本経営成功企業が存在するか

2008年から、人を大切にする人本経営を実践し成果を収めている企業、
いわゆる「いい会社」のベンチマーク視察を続けてきました。
その数は、829回を数えるに至りました。

それら多くの会社では、
経営者が率先垂範して、人を大切にする経営理念を具現化する日々を本気で積み重ね、
その行動に共感共鳴した社員が仕事を通じて高いお客様満足を生み出し、
また家庭で家族との絆を深めています。

本当に「一灯照隅」という存在で地域の活性化に貢献しています。
そういう存在を知れば知るほど、見れば見るほど頭が下がります。

そして、日本全体の企業でみれば、少数派ですが、
そうした真心のある誠実な企業の存在があるからこそ、
今日も日本という国が存立できているのだと改めて気づかされます。

マスコミのニュースは、社会の暗部の事件にクローズアップされることに時間が割かれ、
ほとんど、そうした優良企業の存在に光を当てくれませんが、
間違いなく、こうした企業の存在なくして、
今の日本はありえないのです。

今、日本にどれだけ人本経営成功企業が存在するか

人を大切にする経営に成功する企業が世の中に増えることこそが、
日本の健全な未来の鍵であるということは疑いの余地はありません。

では、今、どのくらいの企業が存在しているのでしょうか？

創設されてから、13回目となった
「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」の受賞企業が今年も発表され
表彰されていますが、
2023年の第13回大賞では23社でした。

この顕彰事業は、応募ですら、
まともに人本経営を実践していないとできないくらい厳格な基準となっていて、
受賞となるとさらにそのハードルは高いことで知られています。
にもかかわらず20社を超える大企業、中小企業が表彰されています。

これは今年に限ったことではなく、この5年間は毎年20社以上、受賞しています。
この事実をもってしても、明らかに人を大切にする人本経営成功企業は、
確実に世の中に増えてきていると実感できます。

人を大切にする人本経営成功企業は5～6%程度か

弊社では、その会社で働く社員の幸福度をサーベイする
「社員意識調査」というサービスを展開しています。

毎年、多くの企業にご活用いただいていますが、
ここまでの調査結果をふまえて、一つの推察をしています。

全社員に匿名で現時点での幸福度合いを7段階でマーキングしていただき、
その分布割合を100％で指数化しています。

この結果が70%以上となると、まさしく人本経営が体現できている組織で、
他社からすでにベンチマーク視察される存在になっています。
また顕彰事業においても受賞歴がある企業が多いのです。

2023年4月現在、幸福度指数70%以上の企業割合は６%となっています。
そして、経年でみるとこの割合が徐々に高まってきていることが確認できます。

2008年に人本経営の素晴らしさ重要性に気づき、人本経営の伝道を行ってきました。
これは肌感覚になってしまいますが、
当時では、その存在は1％もなかったのではないかと感じています。

人本経営成功企業を主流に

人本経営を実現できている会社が全企業数の5%として、
相変わらず少数派にちがいありませんが、
この15年で急速にその割合は増えています。

件の社員意識調査では、
「いい会社」の仲間入りとみられる幸福度指数60%到達企業はおよそ20%、
もう少しの努力で仲間入りが期待できる指数50%以上企業はおよそ30%です。

この層から、確実に70%へと幸福度指数を高めて
人本経営に成功する企業が急増すると期待がもてます。

人本経営成功企業が世の中の企業の2割になったとき、
社会の流れそのものが幸せ軸へ大きく変わることでしょう。
その時は意外に早くやってくるに違いないと手応えを掴んでいます。

こうした現況にあり、
日本は100年企業輩出は圧倒的No1であって、
すでにもう先進状態にあるにもかかわらず、
その良さを無視して欧米が先進とミスリードする首相、メディア、シンクタンクが
足を引っ張るという由々しき事態ですが、
それでも人を大切にする人本経営に成功する企業へと丁寧にサポート活動を続け、
これを本流にしていきたいと改めて決意します。

合言葉は「一灯照隅」そして「万灯照国」へ。

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