第991号 LGBT法案に反対します。今こそ問う「制度より風土」の重要性
2023.6.5
LGBT法案に反対します。今こそ問う「制度より風土」の重要性
LGBT理解増進法案をめぐり国会が揺れています。
LGBT法案、異例の「3つの案」で混迷。今国会成立の見通し立たず
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LGBT理解増進法案をめぐり、日本維新の会と国民民主党が26日、「独自案」を国会に提出した。
すでに与党は「修正案」を国会に提出し、
立憲民主党と共産党、社民党は、超党派LGBT議連での「合意案」を提出している。
2年前に与野党で合意したはずの「LGBT理解増進法案」。
与党の修正によって後退し、
維新・国民からさらに後退する修正案が提出されるという異例の事態が起きている。
今国会で法律が成立するのか、見通しは立っていない。
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結論から申し上げると、当通信はこの法案に対して明確に反対であると意思表示をいたします。
その理由は、必要性を全く感じなく、
さらにLGBTではないマジョリティ、特に女性にとって非常な不利益を被る危険性が高いから
ということに他なりません。
法律が成立すると、生物学的な男性が女性と性自認していると宣言すると
女性のスポーツ大会に参加出来たり、女子トイレや風呂まで入ってこられるようになります。
そして、それらの行為に対してNoというとそれは「差別」とされてしまい
認めざるをえなくなってくるのです。
これに対して懸念の声(LGBT法廃案求め女性デモ 性自認の弊害に懸念)が日増しに高くなっています。
現法案では、この点に対するケアが全く不十分で
良識がある方々が不安がるのも無理はないと考えます。
明らかに民主主義に反している
SDGsやジェンダー平等という世界的な潮流にのって、
日本は遅れているということで一部の自民党国会議員にプレッシャーがかかり、
性急に法案がまとめられ提出されてしまったというのが現状です。
先般のG7開催に合わせてという慌てた手続きでした。
法案を整えていた委員会に参加していた複数の自民党の国会議員は、
委員会では確実に賛成派よりも反対派あるいは慎重派のほうが多数であったのに
委員長に一任されて法案が提出されてしまったということが暴露されています。
このことをもってしても、およそ民主主義に反しているといわざるを得ません。
何でもかんでも欧米が先進、正解なのではない
LGBTや多様性の尊重、異文化共生は世界基準だとして、
十倉雅和経団連会長は早く法案を通せと息巻いています
(LGBT法案めぐり経団連会長が苦言 欧米への遅れ「恥ずかしい」)が、
甚だ疑問です。
関わる人々が幸せを実感する永続する「いい会社」をつくる経営手法として、
この15年間、人を大切にする人本経営の重要性に目覚め邁進してきました。
たくさんの素晴らしい事例を知り、
経営の世界では決して欧米の経営人事マネジメントシステムが先端で優良だということは
全く根拠がないと断言できます。
このたびのLGBT法にしたって欧米が先行しているから、それが正解だということは、
あまりにも短絡で思慮がなさすぎます。
このような見識の方が企業社会の牽引役を担っているということに愕然とします。
実際に世界では、LGBT法には弊害があり、
大きく修正が加えられているという報道が増えています。
もともとわが国は芸能界をみても差別なく彼ら彼女らは大活躍しており、
法が懸念する差別など存在していない文化は根付いていることは明らかです。
人本経営を実践している弊社のクライアントでも、
本人が同性愛者で法的には結婚できていないが
事実婚として同性の配偶者と同棲していることを申告してきたら
「家族手当」を通常に支給している事例があります。
今こそ「制度より風土」この重要性について声を大にして言おう
法があるから人権が尊重されるのではありません。
マジョリティの大らかな理解があって、マイノリティの人権は確実に尊重されていきます。
むしろ法(制度)によってマイノリティの権限だけが強まると
確実にマジョリティの秩序破壊に影響が及び、
現状より事態は悪化することは自明です。
事実、今まさにそうなっているように寝た子が起こされ新たな対立構造が生まれています。
そのことは、よほど悲劇で双方の人権がますます侵害されていきます。
LGBT法いらない。断固、廃案にすべきです。
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