第962号 キャラバン横浜 HSA田中勉社長登壇記

第962号 キャラバン横浜 HSA田中勉社長登壇記

キャラバン横浜 HSA田中勉社長登壇記

パワハラがない職場のつくり方」出版記念全国キャラバン、
第3回目が10月17日、神奈川県横浜市関内にて執り行われました。

人本社労士の会、神奈川県会員の株式会社天・地・人代表取締役中筋悠貴さん、
社会保険労務士事務所ルネサンス代表野口正憲さんの全面協力で盛会となりました。

今回の地元で珠玉の取り組みをしている人本経営実践経営者の特別ゲストとして、
株式会社エイチ・エス・エーの代表取締役田中勉社長をお迎えし
ご登壇いただきました。

同社は、介護事業を次から次へとスタートさせては、
好業績で軌道に乗せるという快挙を成し遂げていますが、
その秘訣は徹底的な対話による合意形成により導かれています。

自主なくして民主ありえない

実践したくなるまで、深く広義に学び様々な人たちと関わりながら、
継続的な成長をずっと続けていくことを良道といい、
その実現が今のHSAだと語られています。

そして、この道には終わりがないと田中社長。

これまで成功させてきた新規事業は、社員からの発案で策定計画が示され、
それでいこうと策定参加者全員が合意するまで話し合いが行われていきます。

強制はない選択制民主主義を貫いているので、
その新規事業に雇用が予定されていたとしても、
計画策定の合議に必ずしも参加しなくてもよいとのことです。

例えば、自分はパートとして期待される仕事はきちんと果たしていくので、
計画は任せますという具合です。

ただし、決定事項には同意してもらい、
出来上がった事業計画書に全スタッフが署名捺印していくそうです。

合意形成のコツ

100人いれば考え方はみな違う。だから答えはないと田中社長。
みんなバラバラだけど、もっとこんなふうにしたらどうだろうと、
対立を防ぎながら創造していくしかないといいます。

よい合意形成をもたらしている理由を田中社長の講話の中からまとめてみます。

・なぜ仕事をするのか、会社の役割は働くことによって得られる喜びを提供することである
・自由、平等といった普段何気なく使っている言語については徹底的に共通認識をはかる
・どこをみて仕事をしているのか(云っているのか)、
 自分のことなのか?会社のことなのか?社会のことなのか?
 お互いの仕事の視点を確認していく対話が功を奏す
・ルールを守る。偉い人が破るとダメ
・上に立つ者が財を優先させると下も見習って利益追求に走り、
 争いや奪い合いを引き起こす
・数字は使いこなすもの、使われてはダメ
・情報開示を徹底させる 会社の預金通帳も開示
・なぜそう決まったか、意思決定プロセスの開示をする
・口頭の伝達は不正確であることをわきまえる(判断力の差は情報の差である)
・お客様に対するウリは何か?弊社サービスの魅力は何か?お客様は何を買うのか?

ご講演中、強調されていたことは、
自分というものをしっかりもつことで、
そのためには受け身で教えてもらうという学びではなく、
自ら学び自己確立していことが大切だということでした。

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ

経験はとても狭く、歴史は広い視野・視座が与えられる。
自分がどう学び、どう成長していくか、最後は自分次第。
本当にそのとおりです。

人としてどう生きていくか原点回帰できました。感謝いたします。

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