第900号 これが「いい会社」といえる指標、新基準発表
2021.7.12
これが「いい会社」といえる指標、新基準発表
これが「いい会社」だといえる基準が34項目あるとお伝えしてきました。
年輪経営、社員第一主義といった「あり方」の特長について、
800社に及ぶ優良企業ベンチマークの結果から導いた
いわば「いい会社」になるための指標です。
その「あり方」を踏まえ、
わが社ではどうすればその状態に近づくことができるか、考えて行動を起こし実践していくことで、
やがて社会から「いい会社」だという評価を得る企業に進化、深化してきます。
このたび、この指標について改定をいたしたく、本通信での発表をもって修正させていただきます。
改良点1 新規項目の追加
まず、これまで34としていた基準項目に、新たに1項目を追加いたします。
カテゴリーは<人材育成>のジャンルで、
内容は「2:6:2の下の2割は切り捨てられることなく底上げをしていく」という基準です。
組織をつくると、成績優秀層・一般普通層・問題不調層の割合が、
2:6:2の割合になるといわれる定説があります。
これは、まさしくで、ほかの動物はわかりませんが、
人間が集団化すると、どの組織でもそういう傾向がみられるから不思議です。
問題は、下位層の問題不調の2割をどうとらえ、
どのような視座、視点で組織開発していくかということです。
人本経営の真逆に位置する超成果主義の会社では、この層は貢献性が低い、お荷物的存在とされ、
リストラの真っ先の対象になっていくマネジメントが横行していきやすくなるでしょう。
とくに景気が悪くなると、その傾向は顕著になっていきます。
この点について、あきらかに人本経営に成功している「いい会社」には、
法則的にみられる特長を発見しました。
それは、けっしてこの層を切り捨てることのないマネジメントをしていくということです。
誰一人残さない、という奇麗ごとを徹底しているのです。
このマネジメントは、人本経営らしく、手間暇がかかるだろうことは想像に難くありません。
しかし、だからこそ、この層が今以上に力を発揮するようになっていく、
あるいは、存在感を増すようになっていったとき、
組織体としての企業にとっては、確実に底上げができて、
素晴らしい年輪を刻んでいくことが実現できるのです。
これまでの34の基準では、とらえていないブラインドスポットとなっていましたので、
今後、35番目の項目となっていましたので追加させていただきます。
なお、本件については、すでに当通信第855号でレポートしておりますので
詳細はぜひそちらをご参照ください。
改良点2 基準の変更
そして、もうひとつ、このたび、すでに設定していた項目で示しました基準について
変更をさせていただきます。
カテゴリー<職場環境>のジャンルで設定しておりました以下の内容を次の通り変更します。
現 「残業時間は月10時間以内である」
新 「定時で事業を回す前提で経営している。残業があったとしても月10時間未満である」
残業時間の指標です。これまでは残業は企業経営にやむなしという考え方でしたが、
これを改めて伊那食品工業がそうであるように、
就業規則で定められた定時で持続可能な経営を成り立たせているという視座を
指標に盛り込むことにいたしました。
スタートアップ時点、あるいは新人について例外はあっていいと考えますが、
起業3年後、入社3年以降は、この基準が満たされていることを新指標といたします。
この指標は、急成長を戒めること、行き過ぎた経済活動による環境負荷低減への貢献、
そして何より、家族と過ごし家庭円満を実現することに寄与する重要な要素があると考えました。
以上、新「人本経営35の基準」といたします。
他の基準について知りたい方は、svc-post@sharedvalue.co.jpに
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