第865号 SDGsの経営実装論

第865号 SDGsの経営実装論

SDGsの経営実装論

まず、田瀬さんは、従来のCSRの取り組みのように事業活動とは関係のない活動や単発的な取り組みにならいようにと前置きをして、「利益を出しながらSDGsに適合したビジネス行う」ことがキモで、SDGsに近づくための指針として6つのアプローチを提示されています。

■企業のSDGsへのアプローチ

1. マッピング
事業のプロセスごとにSDGsを関連づける方法。製造業であれば、原材料→調達→製造→物流→販売の各過程において、それぞれ関連性がある事項でSDGsの目標達成の実現に貢献していきます。

こうした取り組みが評価され、上場企業などからの引き合いが増加し、利益貢献も実現しています。見事な取り組みですが、大川印刷は従業員数37名の中小企業です。わが社でも決して出来ないことではないはずです。

3. 参照手段としての活用
自社のもともとの取り組みにSDGsを参照手段として用いるケース。実は、人本経営実践企業では、このケースに該当する事例が山のようにあると認識しています。

代表の須山政樹社長は「地球のエアコンである山をきちんと手入れすることで温暖化は防止できるはず」と語り、私企業が本業で環境破壊を防ぐという国家に匹敵するほど価値のある社会貢献を実践しています。現在のところ同社のホームページでSDGsと事業の紐づけはされていませんが、目標15「緑の豊かさを守ろう」と目標13「気候変動に具体的な対策を」を文字通り完璧に実現しています。

人本経営実践企業では、今更SDGsなどといわなくても、そうした社会貢献は昔からやってきたと自信と自負にあふれている企業が少なくありません。こうした企業群がSDGsの普及とともに一気に社会的注目を集め出すことは確実でしょう。

4. 経営への実装
SDGsに貢献するのではなく、経営そのものがSDGsの実現のために展開していくケース。これらは今後、新規事業や創業で多くなることが予見されます。

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