第833号 未曾有のコロナ災禍下スペシャル企画 日本の針路Ⅲ 一枚岩

第833号 未曾有のコロナ災禍下スペシャル企画 日本の針路Ⅲ 一枚岩

未曾有のコロナ災禍下スペシャル企画 日本の針路Ⅲ 一枚岩

軍事力に決して頼らないという根本的なスタンスは決まりました。では、続いて、先の大戦の失敗をふまえて、勝ちきるための教訓とすべきことを考えていきましょう。

■敗戦理由② 陸軍と海軍の協力不一致(一枚岩となれなかった実行組織)

同じ国にありながら、帝国陸軍と海軍ではその根本思想が異なっており、協力一致体制が不十分だったということが負け戦を誘発し、挽回不可能になっていったということも敗因有力説の一つです。

実際、戦争方針も海軍は短期決戦でしたが、陸軍は長期持久戦を想定していたため、重視する点が異なっていたのです。これでは最大のパフォーマンスは期待できません。

開戦後半年は快進撃を続けていきますが、先制攻撃をしたのは日本ですから、ある意味、それはしかるべき結果であったといえるでしょう。

それでも想像以上の緒戦の戦果に、陸軍はさらなる拡大路線を推し進めていきました。

海軍は海軍で慢心が出て決定的な判断ミスを犯し、ミッドウェー海戦での惨敗を喫していきます。

せっかくの崇高な八紘一宇という理念は霞み、やがて侵略戦争といわれても仕方のない展開へ事態は進んでいきます。

やはり武力に頼ることはものごと、事態を拡散させていき、収集困難な状況に追い込んでいくのです。現在でもいかに米国などが武力に物を言わせてもテロの拡散が止まらない、という事実をみてもこのことは明らかでしょう。

リーダーが目的をしっかりと認識していれば、そういう行動を取るはずがないのですが、武力で勝つことで思い上がり、タガが外れ、いつの頃からか戦争目的はなし崩しになっていき、その後の悲惨な災厄をもたらす結果を招いたといえるのです。

⇒ 現況で考えると…

今回、コロナ騒動が勃発し、事態が日に日に大きくなっていくのにも関わらず、いつまでたっても首相の桜を見る会問題の追及に明け暮れていた立憲民主党を中心とした特定の野党勢力は、文字通り国難というべき状況の中で政府の足を引っ張っていたのは確かです。本来、コロナ対策に時間を費やすべき初期の段階で、政府にその仕事を集中させなかったのは痛恨のエラーだったといわざるを得ません。

中国にたぶらかされている者が多いせいか、与党議員からもそうした声は上がりませんでした。

中国に慮って水際対策を迅速に行わない政府に対して、与党野党が結束して強く要望し、いち早い防疫の対応を取ることが出来ていれば、同じ時にその行動を果断に実践した台湾と同じように、今、わが国の現状の被害はもっと軽微なもので済んでいたはずです。

しかし、まだ現状では、日本の犠牲は諸外国に比べれば遥かに軽微です。

挽回は可能です。

ここはぜひとも与野党に、非難の応酬をせずにコロナ災禍の終息とその後の持続可能な世界の実現という目的に惑うことなく挙国一致で国難に対峙していってほしいと切に望みます。

不平不満、非難、誹謗中傷、悪口雑言からは何も生まれません。そんなことは、わかりきったこと。政治の現場が子供たちの見本の場となるよう、理性と徳を取り戻さなければ国民は救われません。

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