第739号 職場の健康・健全性を増進させるためのリスト
2018.6.18
職場の健康・健全性を増進させるためのリスト
健康経営という言葉をよく目にするようになってきました。厚生労働省などがこの言葉を使うときは、労働衛生面で優良な状態を指していることが多いようです。もちろん労災が発生しないような職場環境は重要であると感じますが、やはり健全性ということでは「社風がいい」ということが大切だと人本経営では考えていきたいものです。
そこで、経営者・リーダーとして職場の健全性を増進させていくためにどのようなことに意識をおいておけばよいか、リストアップしてみることにいたしましょう。
■職場の健康・健全性を増進させるためのリスト
□幸せになることが仕事の目的だと心から感じ、仲間とも共有している
□やらされ感をもたず、自律自発的に仕事が出来るようメンバーを支援している
□メンバーとの対話の時間は十分に取れている
□意見があったときいったん受け入れている(それは違うと言下に否定していない)
□挨拶は自分のほうから交わすよう意識している
□役立ちが実感できるよう配慮している(感謝状の共有やサンクスカードの実施など)
□尊敬している・目標にしている先輩がいる
□後輩の面倒をできる限り見てあげたいと思うし、その余裕はある
□プレッシャーを感じることなく、落ち着いて仕事ができている
□人にやさしく仕事に厳しく、をモットーにしている
□メンバーの家庭の事情・都合を考慮している
□毎月残業が30時間オーバーするメンバーはいない
□特定の人に仕事が偏っていると感じることはない
□職場の安全管理ならびに整理・整頓・清潔・清掃の状態に問題はない
□休日には体を動かすといったことを意識的にしてリフレッシュできている
[幸せになることが仕事の目的だと心から感じ、仲間とも共有している]
なんのために仕事をしているのか、根源的な問いかけですが、この目的は健全性を推し量るうえでは欠くことのできない重要なポイントです。生活のために、稼ぐために仕事をしているという状態では、労働は苦役というイメージになってしまいます。満足を求めるのではなく、やはり幸福になること、そのためにこそ仕事をしているという実感があるのかどうか、大きな差になるでしょう。皆が幸せな人生を歩むために集う場所が職場であるという意識は、確実に企業風土に現れてくることになります。このポイントを確実に実現していくためには、やはり「経営理念」でしょう。そこに社員とその家族の幸せの実現という目的が反映されているかどうか、ということです。そして、社長やリーダーが率先垂範して理念に沿った行動をしていくことで、確実に健全性は高められていくはずです。
[やらされ感をもたず、自律自発的に仕事が出来るようメンバーを支援している]
もはや社員を歯車にするような管理主体で効率だけを追求する時代ではありません。社員一人ひとりの個性を生かし、モチベーションを高めていくことに心を砕くことがリーダーの役割です。支配型ではなく支援型リーダーシップを発揮して、メンバーが生き生きと働く職場づくりをしていくことがこれからは求められていきます。傾聴・受容といった能力を涵養していくことです。
[メンバーとの対話の時間は十分に取れている]
なんといっても対話力がこれからのリーダーには不可欠な能力であるといえるでしょう。男は黙って…といった職人気質のリーダーは、関わることが習い性になっている平成世代には全く通用しなくなっていますし、これからますますその傾向は強まっていくことでしょう。オフサイトミーティングのような対話の時間を仕事上の必須時間として予めスケジューリングしていくマネジメントを実践してきましょう。
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