第1008号 新潟、夢ホテルでの素晴らしい人本経営体験記

第1008号 新潟、夢ホテルでの素晴らしい人本経営体験記

新潟、夢ホテルでの素晴らしい人本経営体験記

10月4日、5日と新潟県十日町へ参りました。

知人が、人本経営の実践度が半端ないというホテルがあるので、
ぜひと強く勧められてベンチマークをさせていただきました。
宿泊客としても1泊いたしました。

夢のホテル ベルナティオ

正直、こんな夢のような宿が、今この時代に日本の、
それも東京から1時間少しのところにあるとは驚きました。
チェックインしてから、あの感動レストランカシータに負けず劣らずのサプライズの連続を体感します。

部屋に入ると個別のウェルカムボックスが置かれ、
名前入りのミネラルウォーター、レストランではネームの刺しゅう入りのナプキンに
桜の木製の割りばしの袋にまで個人名がプリントされた箸袋が使われていました。

すぐにカシータを思い出しましたが、案の定、総支配人は、そこを意識していると語られていました。
カシータでサプライズを体験するためには別料金になるのですが、
ここではそんなケチ臭いことはなく当たり前にスタッフの皆様がされているのです。

そして、そのスタッフの皆様のホスピタリティも
リッツカールトンに比肩するほどのおもてなしの精神が溢れていました。
ただ、ラグジュアリーホテルにありがちな敷居の高さを全く感じることがなく本当に居心地がいいのです。
スタッフの皆さんが肩肘はらず自然に接してくれているからです。
これはマニュアルでは到底できるものでなく、
一人ひとりの皆さんが人間力を高めあっているからこその物腰や所作であると実感しました。
その意味では伊那食品工業を髣髴させられました。

隠しごとのないホテル

このホテルでは、希望すればバックヤードも隅々まで巡るツアーにも参加することができます。
1時間ほど厨房やフロントの裏、設備コントロール室や管理系の事務室に至るまで
すべての場所に入り、社員の方々と触れあってきました。極めてオープンなのです。
確実に経営情報の共有が図られて、さぞや風通しがよいのだろうことが伝わってきました。
客というより幸せ万感で働くベルナティオの皆さんにこちらの意識も高められ
幸せな仲間になったという感覚をもちました。
CSは社員の幸福度の高さに比例するということを改めて学べた2日間となりました。

圧巻の社員クロストーク

2日目の午前中は、様々な職場で働く社員の皆さんが10名ほど参加してくださり
クロストークをさせていただきました。
半数は、今年度の新入社員です。彼ら彼女たちは、ここで働いていての感想として、
「先輩や上司が 私たちに対してお客様と同じように接してくれる」
「先輩や上司と距離感が近い」「先輩方が丁寧に仕事を教えてくれる」
「上司の方々のおかげ」と全員が上司、先輩との関係の質の良好さを口にし、
それだから成長できている自分を実感しているとのこと。

ここでは新人は1年間は配属されず、様々な部署で職場体験をしています。
その間、専属のトレーナーがつきっきりで面倒をみて、
利他の精神を磨き新人たちの人間力を高め続けているのです。
ものすごく丁寧に手間暇をかけて若い人たちを育て上げているのです。

わたし小林は、人を大切にする経営を志す職場でよく出てくる疑問、
新人たちに優しく接することと甘やかすことの違いの線引きが重要だと思うが、
上司や先輩として留意していることがありますか?
と参加していたその立場の方々に質問しました。

返ってきた答は「その刹那はつらいかもしれないが、
言わなきゃいけないことは、言わないといけない。成長のため、その子のためにならない」
「みんなの前では叱らない。個別に話す」
「(君はまだまだというように)人にフォーカスするのでなく(起きた)出来事に対して指摘する」
「こうしたほうがよかったと指導する場合はその理由を説明して納得してもらうように伝える」という、
後輩たちをよく慮って接しているのだなということが心底伝わってくるものばかりでした。

最後に総支配人は続けられました。
「新人には『同期は仲間であり、ライバルでない』と伝えている。
人のことを思う気持ちのある人間が組織の中心になる。
そういうこと(利他性)を大事にしたい。
愛情をもって育てていけば愛情を返してくれる。
ナアナアになる心配はあまりしてない」

圧巻でした。
あてま高原リゾートホテル ベルナティオ、すっかりファンになりました。
これから何度もお世話になることでしょう。

【お知らせ】――――――――――――――――――――
おかげさまで新SVC通信は、発刊1000号を迎えることができました。

これを契機に、さらに人を大切にする人本経営について
伝道していく使命を色濃くしていきたいと考えています。

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