第986号 幸せを実現する実務 ~ 実践編3.人本風土づくり初期

第986号 幸せを実現する実務 ~ 実践編3.人本風土づくり初期

幸せを実現する実務 ~ 実践編3.人本風土づくり初期

オフサイトミーティングにより、所定労働時間をベースに年輪経営を重ね、
ありたい年齢の15倍を報酬として得ていく将来像が描け、
取り組み課題も明確化しました。

一朝一夕には参りませんが、
確実にその姿を実現していくことを全員がイメージして
仕事に邁進していくことをまずは
社長が職場のリーダーが率先垂範していきましょう。

②パワハラや下請けいじめのような不健全な事態が発生しないよう社員の人格教育をはかり、
優良な人間力形成を育み、利他の精神に優れた人財を養成し続けること、

③社員食堂の整備など健康面に気を使った福利厚生を行うこと(出来るところから)

に着手していきましょう。

社風をよくする研修の実践

社員がその人間力を向上していってもらうために、
弊社では「社風をよくする研修」という社内研修をご提案しています。

近年では以下の内容をスタンダードにしています。

第1回 〇〇社で働くことの意味を考える
テーマ/人本経営の理解とその実践法について学ぶ
第2回 オフサイトミーティング体感
テーマ/傾聴の重要性への気づき、体感とよりよい対話の促進
第3回  コンセンサス実習
テーマ/心理的安全性の高い職場づくりと合意形成の重要性を体感する
第4回  仮想職場の形成による体感ワーク
テーマ/協働・チームワークを高める深い気づきを得る
第5回  エゴグラム&強味認識体験学習
テーマ/自身の長所を知り活かす気づきを得る
第6回  良い習慣化の実現と関係の質の向上
テーマ/人間力とは何か理解し、善循環行動を身につける

月に1回、就業時間中に3時間を捻出し、全員に参加してもらうことで、
際立った効果が確認されています。

コロナ禍が職場に残した傷跡は想像以上に大きく、
今、多くの会社の職場で社員同士の人間関係の状態は棄損されています。

この社風をよくする研修を半年間導入するだけで、
職場はまさしくかけがえのない絆づくりの場として蘇ることでしょう。

取引先、仕入先、協力会社への誓いと実践

これらの関係先はパートナーと遇し、以下の実現を断行していきます。
その思いは必ず相手に届きます。

・コストダウンを強いることなく適正価格での発注をしていく
・短納期を強制しない(発注先の労働時間を長時間化させない)
・手形取引をしない
・支払いサイトは1か月以内に現金で決済する
・「下請け」と社内で呼称しない

幸せ軸を前進させる福利厚生の導入

幸せ軸の人本経営を志向しても、それが組織風土、企業文化として
誰が見ても「いい社風」だと感じられるまでにはどうしても時間がかかります。
一人ひとりの社員の心に人本の精神が行き届かないとそうならないからです。

そこでなるべく早く会社は変わったと感じてもらうために、
新たな手当を導入していくことが有効です。

社長が人本経営を行うと宣言して
矢継ぎ早に以下の福利厚生の手当を導入した企業があります。

・社員食堂で昼食と給食費補助制度(会社負担160円、自己負担210円)
・こども手当(5000円/人)
・非喫煙手当導入(5000円/月)
・結婚祝い金(3~5万円) 
・出産祝い金(1人目10万円・2人目20万円・3人目30万円)
・永年勤続表彰実施(10年目5万円・20年目10万円・30年目30万円)

このような義務教育中の子がいる社員を対象に
「こども手当」や「出産祝い金」を新設したり、
健康に貢献したいから「非喫煙手当」など
人を大切にしていきたいという思いを手当てや補助で形にしていくのは、
人本経営初期の段階では目に見えて社員の心に届きやすく効果を発揮するものです。

そんなに過大な投資が必要なわけでもありません。
こうしたことをマメに実現していく経営者のことを
思いのほか社員はよくみているものです。
(以下、次号)

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