第777号 追悼 日本理化学工業 大山泰弘会長
2019.3.25
追悼 日本理化学工業 大山泰弘会長
日本理化学工業の大山泰弘会長がお亡くなりになられました。
かえすがえすも、かけがえのない惜しい方を失ってしまったと喪失感が溢れてまいります。
2008年、坂本光司先生の不朽の名著である『日本でいちばん大切にしたい会社』の第一話で紹介されたのが、同社をはじめて知るきっかけになりました。以来、人本経営の指導にあたっては、幸せな職場づくりのために、大山会長の至極の教えである「究極の4つの幸せ」の大切さについて欠かさず伝えてまいりました。
この話をさせていただくと、どこの会場でも雰囲気が変わることを体験してきました。また、老若男女を問わず誰もの琴線に触れ、時に涙する方が少なくありません。それは、きっとどんな人にも本来備わっている良心や、心の底にある人間愛に触れるからに他ならないからだと感じています。
大山会長に出会えたおかげで、揺るぎなく人本経営の普及を行うことができています。どれだけ説得力をつけさせていただけたのかと感謝の念に堪えません。
改めて日本理化学工業の経営理念・行動指針にふれると、その素晴らしさを痛切に感じます。
「相手の理解力に合わせる」
「働く幸せ（役に立つ幸せ）の実現を追求」
「徹底的に障がい者雇用にこだわり、よりよい皆働社会の実現に貢献していきます」
「永続的な幸せを感じ続けるために、自らの人格を高めていきます」
「周利槃特（しゅりはんどく）のごとく、自らの役割に真剣に取組みます」
「全従業員にとってつねに能力を十分に発揮でき、幸せな人生を送れる職場とする」
今までたくさんの経営理念に触れてきましたが、御社ほど自然にぶれずに、淡々とそれを体現し続けている事例はそうは多くないでしょう。
そして、実現すべき状態として次のビジョンが掲げられています。
日本一強く、優しい会社を目指す。
経営的にも強く、精神的にも強く、人に優しく接することができ、人と環境に優しい商品を作り続ける。
大山会長、この言葉通りの会社が、ほんとうに今、見事に実現しましたね。どれだけ御社を知った人たちに、勇気と自信を与えていただけたことでしょう。
会社は稼ぐための場所だけでなく、関わる人が幸せになるための場づくりだということを疑いなく学ばせてくださりありがとうございました。
人に愛されること、
人にほめられること、
人の役にたつこと、
人から必要とされること、
人間の究極の幸せはこの４つです。
働くことによって愛以外の三つの幸せは得られるのです。
その愛も一生懸命働くことによって得られるものだと思う。
この珠玉の教えは、この先、人本経営の普及に際して、永続的に真っ先にお伝えしていくことをお誓いいたします。大山会長、どうか安らかにおやすみください。合掌。
★大山会長の逝去を知らせる報
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42558840W9A310C1CC0000/
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◎東京講座・・・2019年4月24日（水）開講
◎大阪講座・・・2019年4月27日（土）開講
これまで東京・大阪・四国・島根で開催し、参加企業は延べ96社、参加者は140名となりました。講座は10か月の長丁場ですが、昨年度の受講生も期の中盤からみるみる良い状態になっていくのがわかりました。
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