Achievements実績・お客様紹介

宮脇鋼管 株式会社 様2017年から人本経営を実践

宮脇鋼管 株式会社 様
  • 代表取締役社長
  • 宮脇 健 様
宮脇鋼管 株式会社
  • 宮脇鋼管 株式会社
  • 鋼管加工のスペシャリストとして、お客様にベストアンサーを提供し続けている鋼管加工総合技術商社。優れた提案力と高度な加工技術力、最新の鋼構造加工システムを強みに、鋼管構造物の完成品製作をサポート。近年は膜構造物の製作に力を注いでいます。 創業1961年。従業員171名(2024年3月現在)。本社:大阪府大阪市西成区。
  • https://www.miyawakikoukan.com

人本経営との出合い

先代から会社を継いで経営幹部を育成するも、9年目に腹心の取締役が退職しました。改めて実務の陣頭指揮を執る中で、周囲から「笑顔が無くて怖い」と言われるほど余裕のない状態で経営をしていました。 そんなときに同業であるヒグチ鋼管(株)の樋口 浩邦 代表取締役から紹介をいただき、SVCの「いい会社視察ツアー」に参加。「こんな経営があるんだ」と衝撃を受けました。同時に、先代からの企業使命である「活かしきる」に、人本経営がつながることがわかりました。

経営トップ・経営幹部に聞く

宮脇社長にお話を伺いました

社員が自覚と自信を持って 自律的に動ける組織へと成長中

Q

なぜ人本経営を実践しようと決意できたのでしょうか?

探し求めていた経営方針が人本経営だった

宮脇社長:

まったく迷いはありませんでした。探し求めていたものを見つけた、と言った方が近いかもしれません。創業者である父の宮脇 敬治は「限りある資源、限りある時間、限りない能力」を「活かしきる」を企業使命とし、実践した経営者でした。私も「活かしきる」を拠り所としてきましたが、それにぴったりと合う経営指針を見つけられずにいました。そんなときに人本経営と出合い「求めていたものはこれだった」と気づき、人本経営へと舵を切りました。

Q

人本経営を実践するうえでSVCをパートナーに選んでくださった
理由を教えてください。

根本は同じでも企業の数だけ方法があるとわかった

宮脇社長:

SVCの小林先生のバックボーンには経営学者の坂本 光司教授の存在があり、小林先生が坂本教授のもとで学ばれ研鑽を積んでこられた。それが小林先生を信頼できた理由のひとつです。 また小林先生は、テクニックやノウハウを売りにした経営コンサルタンとはまったく逆でした。経営コンサルタントの多くは、利益を出して高い給料を払えば社員が幸せになる、と言います。しかし、小林先生が提唱する「幸せ軸」の人本経営は、まず社員とその家族に幸せになってもらう。それによって社員の自律性が育ち、自走する組織として成長する、という考え方です。 多くの経営者は「そんなことはあり得ないだろう」と考えるでしょう。確かに社員の幸せを考えて労働環境を整備するにはコストがかかるし、うまくいかなければ経費倒れが起き、利益が出なければ会社が潰れてしまうかもしれない。 ところが、そうはならない。人を大切にする経営を実践している何百社の事例を見てきた小林先生は、永続的な安定成長には人本経営が不可欠だと確信されています。 私も小林先生のもとで学び、数々の成功事例をこの目で見ました。100社あれば100通りのやり方があるけれども、その根本には「社員を大切にする」が貫かれています。

Q

SVCのどんな点を評価いただいているのでしょうか。

豊富な知見とネットワーク力が違う

宮脇社長:

小林先生が素晴らしいのは、実践派であり、自分の足でいい会社を訪れ、自分の目で見てよく聞き、肌で感じたことを吸収されている点です。そのうえで何を伝えるべきかを吟味し、さらにそこで満足することなく、多様な会社と関わりを持って得た知見を私たちに惜しみなく伝えてくれます。 どうしたらいいか悩んだときに小林先生に尋ねると、基本的にはすでに答えを持っていらっしゃるんです。「その場合は、こうしたらいいんじゃないですか」と。さらに「こんな会社さんがありますよ」と、具体例を出してアドバイスもいただけます。 例えば私は「社員のコミュニケーションを図るために、趣味も含めたクラブ活動をやってみたい」と相談したことがあります。すると実践企業の担当者に繋いでくださって、その方からオンラインでアドバイスをいただき、すぐに実行に移せました。 おかげで現在、社内では7つのクラブが活動中です。今後は50くらいのクラブができればと考えています。 各社が持つ固有の技術はオープンにできませんが、人本経営の実践方法はオープンにできます。共有して学ぶことでお互いが幸せになれるのが人本経営ですから、先駆的企業に質問をすれば、皆さん隠さずに教えてくださる。それはその会社のPRにもなり、幸せな社員が増えて社会貢献にもつながります。

Q

人本経営の実践により、会社にどんな変化がありましたか。

自ら考えて動く組織へ変わり、後継者の成長にも期待

宮脇社長:

社内で「ハッピー未来プロジェクト」という人本経営の推進チームを結成し、若手管理職20名ほどが月に1回集まり、人本経営の具現化に向けてディスカッションを重ねています。 こうした取り組みを続けるなかで、個人ではなくチームで仕事をすることが重要で、結果的にチームプレイの方がスムーズにミスなく仕事ができる、ということがわかってきました。 当社は創業から60年以上が経ち、組織としてはピラミッド型になっています。悪いことではありませんが、どうしても上意下達の風土がありました。 しかし人本経営は逆ピラミッド型で、社長が一番下で幹部を支え、次に幹部・管理職が社員を支える、という考え方です。管理職の仕事とは、現場の仕事を下から支えることなんだと、私を含む幹部が気づけたのです。 すると、上からの指示で仕事をするのではなく、社員それぞれがよりよい仕事のやり方を考えて自律的に行動する、という発想に変わり始めました。 自席から社内を見渡していると、各々が自覚と自信を持って仕事をしているように見えます。「言われたから動く」ではなく「自ら考えて動く」組織に変わりつつあり、頼もしい会社になってきたと感じます。道半ばですが、これからが楽しみです。 社風の変化は、お客様からも注目されています。クラブ活動を褒めていただいたり、InstagramやYouTubeも見ていただき、よく声をかけていただきます。活発な社内でコミュニケーションに対して、好印象を持っていただいているようです。 売上や投資家の利益を優先する「業績軸」で経営を続けていると、結局は社長が孤軍奮闘することになり人が育たず、永続的な成長は望めません。しかし、「幸せ軸」の人本経営を実践することで社風がよくなって人が育ち、後継者も育ってくる。そこに大きな意味があると思います。

将来展望

宮脇社長にお話を伺いました。

経営トップが語る夢
宮脇鋼管が描く将来展望

宮脇鋼管が描く将来展望

社員がワクワクできる組織を目指す

「会社に行くのが楽しみ」と社員が思えるような会社にしたいです。例えば、大変な技術の勉強が楽しみと思えたり、仲間と一緒に仕事をするのが待ち遠しいと思える会社です。

変化の激しい時代、今後は事業内容が変わることもあり得るでしょう。しかし、変えずに大切にしたいのは、社員全員が幸せに、ワクワクしながら働ける組織を目指すことです。社員が喜んで仕事をしていれば、お客様からの注文は絶えることがないはずです。

そのひとつのきっかけとなるのが2025年の大阪・関西万博です。私たちが製作に関わったパビリオンが複数お目見えするので、全社員で万博見学を予定しています。
世界の英知が結集し新しいアイデアを創造発信する大阪・関西万博に自分たちも関わり、世の中の役に立っていると実感することで仕事のやり甲斐を感じられるでしょう。
私たちが企業使命として掲げている「私たちは限りある資源、限りある時間、限りない能力を活かしきる幸せを感じ、世界に誇れる日本を創ります」を社員自身が感じ、会社の存在意義を実感できる機会になるはずです。

SVCからのメッセージ

株式会社シェアードバリュー・コーポレーション

研修や講座の活用で「幸せ軸」を浸透させた成功事例

宮脇鋼管様には、コロナ禍にも関わらず管理職全員に対して「人本経営実践講座」を受講していただきました。途中開講日の延期もあり講座終了までは1年間を要しましたが、延べ1000時間以上、人本経営を学んでいただいたことは極めて有益でした。 最終回の成果発表では「家族、家庭を大事にするようになった」、「朝礼で下を向いている人がいなくなった」など印象的なスピーチが相次ぎました。とりわけ「自分の息子を将来、就職させたい」との発言には、宮脇社長が経営者としてどれほどの喜びを感じたことだろうと思うと、講師の私も目頭が熱くなりました。 続いて、全社員に対して6か月間「社風をよくする研修」を受けていただきました。上司の意識している人本経営が肌感覚で理解され、社員同士の「関係の質」が大いに向上したようです。参加いただいた社員の方からは、「最後の講義がこれからも心に残っていく」、「新たな価値観や気づきを多く得ることができ、自分自身が大きく変わった」といったコメントが寄せられました。 経営者のなかには、「幸せ軸」の人本経営を学び、自らが組織風土を変えていくことができる方もいらっしゃいますが、「業績軸」の経営感覚が染みつき、自ら率いていくことに難しさを感じる方もいらっしゃいます。 宮脇社長もそうでした。人本経営が社内にうまく伝わらないもどかしさを感じ、「人本経営実践講座」と「社風をよくする研修」を開催し、直接、小林から社内に伝える手法をとられました。人本経営実践のひとつの成功事例です。

株式会社 シェアードバリュー・コーポレーション

代表取締役 小林 秀司

導入いただいているSVCのサービスとその活用方法

人本経営実践講座

人本経営実践講座とは

「幸せ軸」の人本経営を正しく理解し、実践いただくための学びの場です。

管理職も参加して人本経営をリレー 永続的な成長につなげていく

導入概要

  • ・2017年に初めて社長が受講 ・2018年と2019年に経営幹部と営業社員が受講
受講で得た学び

まず社長が受講し、人本経営の基本的な考え方と多様な実践方法があることを学びました。翌年には幹部2人が受講し、続いて営業担当の社員が5人受講しました。 幹部の人本経営に対する理解が進み、社長の考える経営のあり方が具体的にわかるようになりました。そのため社長の代弁者のような立場で、人を大切にする経営を社内で伝えてくれています。

受講による組織の変化

トータルで約100社の事例を見せていただきました。すると、どの事例が自社に合うかがわかり、各社のヒントになる部分をピックアップし、カスタマイズしたうえで学べました。 現在は「社風をよくする研修」に切り替え、多くの社員が学べる環境を整えています。

社風をよくする研修

社風をよくする研修とは

社内の対話を促進し、人間関係の質の向上を目指した研修です。多様な事例や体験ワークなどを活用し、全員参加で学びます。

入社のタイミングで実施 社員がストレスなく受講できる研修

導入概要

  • ・「人本経営実践講座」から切り替えて2020年から実施 ・新卒採用・キャリア採用ともに入社のタイミングで受講
受講のきっかけ、社員の受け止め

「人本経営実践講座」から、より多くの社員が学べる「社風をよくする研修」に切り替えました。基本的には社員が入社したタイミングで研修を実施しています 資格取得を目指すような研修ではなく、自分たちが幸せに生きるにはどうすればいいかを話し合い、ゲームやグループワークを通して大切なことに気づく研修なので、社員は受講のストレスがないようです。

社内の変化や社員の成長

道半ばではありますが、社長が目指す組織のあり方を社員が理解してくれる素地ができたと感じています。以前は人本経営の話をしても一方通行でしたが、次第に受け止めてボールを返してくれるまでになってきました。 業績のほうも2020年と2021年は利益目標が未達でしたが、2022年以降は利益目標を達成、現在まで3期連続で決算賞与を支給することが出来ています。人本経営の推進チーム「ハッピー未来プロジェクト」では前向きな発言が増え、発言を肯定的に受け止めて行動に移す動きも出てきました。 環境の変化や組織の変化も考慮し、入社数年後には学び直しとして再受講の時期が出てくると考えています。実際に再受講を望む社員もいます。

社員意識調査

社員意識調査とは

現状の組織風土のレベルや社員の幸福度、会社への信頼度についてサーベイを行うことで組織の課題を把握し、具体的な改善点を明確にしていきます。

第1回の調査を実施 浮き彫りになった課題の解決へ

導入概要

  • ・2023年に初めて実施
調査実施の理由

人本経営に取り組み始めて社員がどう感じているのか、何より社員が幸せに仕事をしているのかを知りたいと考え、社員意識調査を実施しました。男女、勤務年数、組織部署、管理職、一般職といったカテゴリーで分類し、多様な声や意見を聞きたいと考えました。 これから結果を分析して、顕在化した課題の解決に取り組んでいきます。

いい会社視察ツアー

いい会社視察ツアーとは

SVCが厳選した人本経営の実践企業数社を1泊2日で視察するツアー。人を大切にする先駆企業から直接学び、いい会社とは何かをつかみます。

さまざまな「いい会社」を 五感で学ぶ手応えを社員が実感

導入概要

  • ・最初は社長が定期的に参加 ・現在は幹部と希望する社員が参加
ツアー参加の理由

「いい会社とは何か」を五感で感じられるのが「いい会社視察ツアー」の最大の魅力です。「こんなにたくさん教えてもらっていいのか」と思うほど多くの学びがあります。そして、ツアー参加者との交流によって自分の考えを言語化でき、人本経営の実践がさらにブラッシュアップされる、良いことづくめのツアーです。 名刺交換を重ねるうちに仲間が増える心強さを感じ、そうした共感が人本経営の推進力になります。2017年の初参加時のメンバーが各々がんばっているのだと考えると力になります。

参加した社員の反応や変化

参加後に社員が提出するレポートには「こんな学びがためになりました」、「こういうことをやっていけたらと思います」といった前向きな声が綴られています。 「社長がおっしゃっている意味がわかりました」というコメントに触れると、机上の知識や伝聞ではなく、会社の風土や働く人の姿勢を五感で学ぶ重要性がよくわかります。もう一度参加したいと言う社員もおり、希望を叶えるよう努めています。


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